異国の丘

四季劇場「秋」 / 昼 / 3階 1列 23番

初見です。ちょっとカンドーー。本当に涙がこぼれてしまうシーンもありました。ウルっときた、とかじゃなくて、ボロボロと涙が。あまり戦争や過去のなんとかだのに興味がないので、(ごめんなさい、こういう日本人がいて・・・) 背景もよく知らないまま見ましたがわかりやすく、よい作品だと思いました。

開幕の緞帳が上がっても1枚の白樺の大地の幕が降りたまま、するとその向こうにライトがついてその幕が透けるのね。そしてあのCMの歌が。

今日はバルコニー席といって、3階席でした。この席は前傾姿勢をとって見る、特殊な席で、ここからの舞台はすごく下に見えます。

そのせいもあるのんだと思うけど、舞台が立体的に見えました。その透ける幕から、舞台中央→奥まで、白樺と雪の大地が 遠くまで続いているように見える作りで上手いと思いました。

そしてその場面転換もとてもスムーズ。シベリアから一転してアメリカ、とか、その逆、とか。シベリアでアメリカのことを思い出すシーンで、スルスルスル~~とアメリカに場面が移るのです。また舞台がシベリアに戻る時は「過酷な重労働」を表現しつつ、舞台もシベリアになっていくのです。

説明ヘタで見ないとわからないかも。でも見ればオオーって思うと思う。演出が本当によかったです。 (とは言え、中国の部屋の中のシーンとかは、普通に暗くなってキャストが運んで出てくるので、レミゼのお盆ほどの感動はなかったけど。)

話しの流れもスムーズです。シベリアのシーンから、アメリカの留学時代を思い出したり、日本への帰国のことを思い出したり、友人との別れを思い出したり・・ と、時間が行ったり来たりするのですが、それがとても自然で、「あれ?今、いつのシーンなの?」っていうのがないです。

ただ、はっきり言って、芝居がクサイというか。ベッタベタて感じで。男性のみのシーンはいいのだけど、女性がなんともわざとらしいって言うか・・。母音法のせいもあるのかもしれないけど…。だから九重と愛玲の絡みも、ちょっと白々しいというか。

あと歌。石丸さん、佐渡さん、2人して浪々と歌い上げちゃうものだから、特に高音は歌詞聞き取れなかったわぁ。

あーー、あと愛玲のメイク。あれは上から見たせいでしょうか?終始、逆ハの字眉でした。逆ハの字、つまり、ずっと眉つりあげぱなし。険しい表情のシーンも多いけど、そういうことじゃなく、眉メイクのせいじゃないかと思うんだよねぇ・・。真一文字に書いてあって、それがずっとつりあがってる。1階席ならもっと違う表情に見えるのかな? 3階からはシーンによっては般若のようでした。(ごめん。)

でも、ホントよかったんですよ。

冒頭、アメリカに舞台が移ったとこのダンスシーンもスピーディで、上から見ているので、舞台奥から前に出る人が、目立つようにダンスフォーメーションが取られてたり、多分正面から見ると、こうなのかなー?なんて見てました。上から見ると、おもしろいわ。立体的に見れて。

あのアメリカのシーンはストーリー的には、

 ・九重と愛玲の出会い
 ・その出会いはアメリカ諜報員(?)が仕組んだことだった

っていう2点だけのことなんだけど、その割りに結構長い時間が取られてて、ジャズの音楽とダンスが堪能できるシーンになってる。結構、あとは重い内容になるので、このシーンが「救い」になってるんじゃないかと感じました。

そうそう、オープニングの曲が終わるとオケピから人がいなくなり、ガラガラになるんですが、このアメリカのシーンで舞台上でジャズの生バンドとして登場していました。(ちゃんと衣装も着てる。) だから、迫力もあったんだよね。

このアメリカのシーンは石丸さん、かっこいい。血筋も正しい優等生のお坊ちゃま、似合います。ゴルフ部、似合います。ダンスも素敵でした。

で、次の英国総領事館のパーティでは、中国人たちの国への愛と、日本への敵対心、神田の日本を信じる姿が印象的でした。九重の冷静な分析はちょっとできすぎ~って感じもしたけど。(笑)

「あなたも恐れないでください」「何を?」「愛することを」(だったか?) はちょっとジーンときた。

再会の後の帰国のシーン。船、動きすぎです。船酔いしそう・・。(笑)

ここがちょっと歌詞聞き取りにくい感じだったなぁ。

上海での再会シーン・・・。ここが、チラシやポスターになってるのね。

「この一夜を僕にください」(だったか?) みょ~~にエッチでした。佐渡さんが胸元乱して腿を露に、石丸さんと上下上下・・・。(爆) 3階から見たら、ホントにエッチっぽいんだってば!!

ここもそのあとのシベリアへの場面転換がとてもよくできてます。

シベリアでの平井の遺言シーン。ああ、もう、何も言うまい・・って感じ。ここだけで、見にいった価値があったと思います。

愛玲が劉玄に騙され、殺されてしまうシーン。ここもちょっとウルったけど、どーーも佐渡さんの眉が気になってしまって。でも愛玲の「これで戦争が終わるわね」(だったか?)をうけて、 最後の「戦争は終わらない。日本は負けるだろう」は、石丸さん、すごくよかった。

ラストはいろいろ考えてしまいました。ナターシャもかわいそうに思えてきました。彼女もある意味、戦争の犠牲者なのかもなぁ、なんて。

九重が、神田の裏切り(?)行為を知りつつも、それでもサインしようとしない。神田はその九重を見て、これまで裏切りを重ねてきた自分を恥じて自殺する。(という解釈でいいのでしょうか・・・。) こちらまで胸が苦しくなります。

そして、ラストの「明日への祈り」(考えたら、CMはこっちなのかな?)
ここではじめて気づいたんですが、この「明日への祈り」は死者たちの歌なのね?

衣装が凍り付いているし、凍ったシベリアの大地に無念のまま死んでいった者たちの歌なんですね・・・。オープニングでは気づきませんでした。それに気づいて、更に泣けました。

う~ん、1階でもう1回、2階か3階でもう1回。

そして、できるなら、CFYも3階バルコニー席から観たいです・・・。

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